昨日、
城南島海浜公園キャンプ場で「2010 コールマン新製品フィールド発表会」にいってきました!という記事を書きました。本来なら今日から写真を撮りまくったそれぞれのアイテム記事をどんどんアップしようと思っていたのですが、その前にどうしても書かずにはいられない事がありましたので、今日はそちら書きたいと思います。
かかずにはいられない事とは、昨日の記事でもちょっと触れましたが、
「コールマンウェザーマスターのインナーテントがコットンではなく、ポリエステルに変わってしまった」
という驚きの事実です。
私が一番楽しみにしていたのは、新しいウェザーマスターシリーズでした。
2010年のコールマンの今回の新製品の中心的なアイテムであるのは、カタログをみて既にわかってましたが、発表会の場でも半分近くの面積を割いてウェザーマスターが紹介されていました。
一番最初に駆けつけたのは、ウェザーマスターシリーズの一番入り口にあったウェザーマスターヘキサタープⅡでしたが、これは出来が非常にいいと感じましたので、「今年のウェザーマスターはやるな!」と好印象でした。
ところが、お隣にあったウェザーマスターブリーズドーム/240の前室をくぐって、インナーテントに触れたとたん、想像していなかった感触が手に伝わってきました。
コットンである事を確認するために触ったのですが、なんとポリエステルの感触です。新しいコットン素材なのかとおもいましたが、そうではありません。 おもわず「あれ?」と小声でいってしまいました
しばらく触っていると、あとから来た別のお客さんも「あれ?」を連呼!
中に入るのは中止して、2歩引いてインナーテントを眺めなおしました。
白いのは前のモデルと同じです。見た目には同じです。
入り口からインナーテントの天井を見上げましたときに、ちょっとだけ気がついたことがあります。それは面によって見た目の素材感が違うという点です。しわの寄り方が違いますし、写真でも左からの光を通す面と、あまり通さない面があることがわかりますね。
天井にあるベンチレーターの三角窓を開けてみました。なんとこの三角の蓋もポリエステルです。
そこで側面を触ってみたところ、今度は期待通りのコットンの感触が。。
写真右半分がインナーテントの側面ですが、コットンらしい素材にみえますね。光も通しています。写真左半分は前ドアですが、こちらはポリエステルです。
内から前ドアに向かって左上の角です。
右半分が前ドア:ポリエステル
左下が側面:コットン
左上がベンチレーター三角窓:ポリエステル
つまり
インナーテントはコットンとポリエステルを組み合わせて作られている という事です。
ウェザーマスターブリーズドーム/240の場合は、インナーテントの前後がポリエステル、左右側面がコットンになっています。
商品スペックを再確認してみましょう。
Coleman(コールマン) ウェザーマスターブリーズドーム/240
コールマンオンライン価格36,750 円(税込)
●インナーテントに通気性のあるT/C採用
●コンパクトなのに快適装備を満載!コットンインナー採用のブリーズドーム
●新型サークルベンチレーション採用
●フレーム構造を改良、シンプルながら強度のあるデザイン
●仕様/キャノピー、前室、メッシュドア×2、ストームガード、ベンチレーション、コード引き込み口、ランタンハンガー、メッシュポケット、ギアハンモック
●フライ/75Dポリエステルタフタ,70Dナイロンタフタ(UVPRO、PU防水、シームシール)
●インナー/T/C(ヘルスガード)+68Dポリエステルタフタ(撥水加工)
●フロア/210Dポリエステルオックス(PU防水、シームシール)
●ポール/アルミ合金#6061 約φ13mm×2(メイン)、アルミ合金#6061 約φ13mm×1(フロント)、スチール 約φ19mm×2、長さ約160cm(キャノピー)
●サイズ/約240×240×155(h)cm
●重量/本体/約5kg ポール/約3,3kg 付属品/約1,7kg
●収納時サイズ/約φ22×72cm
●耐水圧/約3,000mm(フロア:約10,000mm)
●定員/3~4人用
●付属品/
キャノピー、前室、メッシュドア×2、ストームガード、ベンチレーション、コード引き込み口、ランタンハンガー、メッシュポケット、ギアハンモック
たしかにコットンとポリエステルの組み合わせである事がわかりますね。カタログをよ~くみてみると、みにくいちっちゃい字でこんな事が書かれています。
「インナーテントの一部に、天然素材”コットン”を主原料としたポリコットン素材を採用しました。通気性のよさや肌触りは、他の素材では味わえません。また、「ヘルスガードコーティング」を施し、害虫・防カビ・防アレルギーに高い効果を発揮します。」
つまりインナーテント全体がコットでないというのは、スペック通りって事です。加えてヘルスガードコーティングが施されているのはコットン素材である側面だけという事ですので、
前背面は害虫・防カビ・防アレルギー対策は施されていない という事になります。
じゃあ、
前モデルのスペックはこんな感じだったのか?と疑いたくなりますね。私が持っている
ウェザーマスターブリーズドーム2とウェザーマスターブリーズドーム/240の前モデルである
ウェザーマスタータフドームテントのスペックを再度見直してみました。
Coleman(コールマン) ウェザーマスターブリーズドームテント2
ナチュラム価格58905円(税込)
●フライ素材:750Dポリエステルタフタ(UVPRO、PU防水、シームシール)
●インナー素材:T/C(撥水加工、ヘルスガード)
●フロア素材:210Dポリエステルオックス(PU防水、シームシール)
●メインポール素材:アルミ合金#6061(約直径14.5mm)、アルミ合金#7001(約11mm×2)
●フロント/リア/サイドポール素材:アルミ合金#6061(約直径13mm×2)
●キャノピーポール素材:スチール(約19mm×2、長さ約180cm)
●サイズ:約300×250×高さ190cm
●収納サイズ:約直径25.0×80cm
●重量:約16.5kg
●耐水性:約3000mm(フロア約10000mm)
●定員:4~6人用
●仕様:キャノピーポール、前室、メッシュドア×2、ストームガード、ベンチレーション、コード引き込み口、ランタンハンガー、メッシュポケット、ギアハンモック
●付属品:キャノピーポール、ペグ、ロープ、ハンマー、キャリーバッグ
Coleman(コールマン) ウェザーマスタータフドームテント
ナチュラム価格24800円(税込)
●フライ素材:750Dポリエステルタフタ(UVPRO、PU防水、シームシール)
●インナー素材:T/C(撥水加工、ヘルスガード)
●フロア素材:210Dポリエステルオックス(PU防水、シームシール)
●メインポール素材:アルミ合金#6061(約直径14.5mm×2)
●フロントポール素材:アルミ合金#6061(約直径14.5mm×1)
●キャノピーポール素材:スチール(約直径19mm×2、長さ約160cm)
●サイズ:約240×240×高さ155cm
●収納サイズ:約直径22×72cm
●重量:約10.3kg
●耐水性:約3000mm(フロア約10000mm)
●定員:3~4人用
●仕様:キャノピーポール、メッシュ前室、メッシュドア×2、ストームガード、ベンチレーション、コード引き込み口、ランタンハンガー、メッシュポケット、ギアハンモック
●付属品:キャノピーポール、ペグ、ロープ、ハンマー、キャリーバッグ
やっぱり前モデルはインナーテントは全体がコットンです。 何度も実物を触ってますので間違いありません。
これをみてもう一つ気がついたことが! それはコットン部分の撥水加工も無くなっている点です。
これはちょっと驚きのスペックダウンだと思いました。
ちなみに、今回発表になったインナーテントを持つ他のモデルは、こんな感じでした。
Coleman(コールマン) ウェザーマスターブリーズドームⅢ/300
コールマンオンライン価格63,000円(税込)
●インナーテントは通気性のあるT/C採用
●フレーム構造を見直し、シンプルながら強度のあるデザイン
●新型サークルベンチレーション採用
●広いフロアと高い天井、居住空間と換気性こだわったブリーズドームテント進化型
●フライ/75Dポリエステルタフタ,70Dナイロンタフタ(UVPRO、PU防水、シームシール)
●インナー/T/C(ヘルスガード)+68Dポリエステルタフタ(撥水加工)
●フロア/210Dポリエステルオックス(PU防水、シームシール)+PVC(コーナー)
●ポール/アルミ合金#6061 約φ14.5mm×3(メイン・サイド)+アルミ合金#6061 約φ16mm×1(フロント)、アルミ合金#7071約φ8,5mm×1(リアバイザー)、スチール約φ19mm×2、長さ約180cm(キャノピー)
●サイズ/約300×300×200(h)cm
●重量/本体/約7,4kg ポール/約5,2kg 付属品/約1,9kg
●収納時サイズ/約φ28×80cm
●耐水圧/約3,000mm(フロア:約10,000mm)
●定員/4~6人用
●付属品/キャノピー、前室、メッシュドア×2、ストームガード、ベンチレーション、コード引き込み口、ランタンハンガー、メッシュポケット
Coleman(コールマン) ウェザーマスターSTドーム/270
コールマンオンライン価格39,900円(税込)
●テフロン加工のフライシート
●インナーテントのコーナーはPVCで補強
●エントリードームコンセプト
●居住性にこだわったウエザーマスターシリーズのスタンダードモデル
●フライ/75Dポリエステルタフタ、70Dナイロンタフタ(UVPRO、PU防水、シームシール)
●インナー/68Dポリエステルタフタ(撥水加工)
●フロア/210Dポリエステルオックス(PU防水、シームシール)+PVC(コーナー)
●ポール/アルミ合金#6061 約φ13mm×2(メイン)、アルミ合金#6061 約φ13mm×2(メイン)アルミ合金#6061 約φ13mm×2(フロント・リア)、スチール 約φ19mm×2、長さ約170cm(キャノピー)
●サイズ/約270×270×175(h)cm
●重量/本体/約5,9kg ポール/約4,2kg 付属品/約1,6kg
●収納時サイズ/約φ22×72cm
●耐水圧/約3,000mm(フロア:約10,000mm)
●定員/4~5人用
●付属品/キャノピーポール、ペグ、ロープ、ハンマー、キャリーバッグ
Coleman(コールマン) ウェザーマスター2ルームハウス
コールマン参考価格99,750円(税込)
●テント内の空気をスムーズに換気させるベンチレーションをフロント、トップ、リアに装備
●結露を防止するルーフフライを標準装備
●スクリーン部サイドに出入り口を装備
●吊り下げ式インナーテントを外せは大型スクリーンタープとして使用可能
●フライ/150Dポリエステルオックス,140Dナイロンオックス(UVPRO、PU防水、シームシール)
●インナー/68Dポリエステルタフタ(撥水加工)
●フロア/210Dポリエステルオックス(PU防水、シームシール)+PVC(コーナー)
●ポール/アルミ合金 約φ16mm×4(インナー、スクリーン)+アルミ合金 約φ14.5mm×1(フロント)、アルミ合金 約φ10.2mm×1(リッジ)、スチール約φ19mm×2、長さ約180cm(キャノピー)
●使用時サイズ/約300×220×180(h)cm(インナーテント)
●重量/本体/約11.7kg ポール/約6.8kg 付属品/約3kg
●収納時サイズ/約φ32×85cm
●耐水圧/約3,000mm(フロア:約10,000mm)
●定員/4~5人用
●仕様/キャノピー、前室、メッシュドア×2、ストームガード、ベンチレーション、コード引き込み口、メッシュポケット
●付属品/ルーフフライ、キャノピーポール、ペグ、ロープ、ハンマー、キャリーバック
驚いたことに、ウェザーマスターのスタンダードモデルと豪語している
STドーム/270や、2ルームハウスのインナーテントに至っては、オールポリエステルになってしまっております。2ルームハウスはちょっと意味合いが違う可能性がありますが、STドームはこのスペックで「呼吸するテント」といってしまっていいんでしょうか?
つまり、新しいウェザーマスターのインナーテントのスペックダウンについてまとめるとこうなります。
オールコットンではなくなってしまった
ブリーズドーム/240とブリーズドームⅢはコットン+ポリエステル
STドーム/270と2ルームハウスはオールポリエステル
コットン部分の撥水加工がなくなってしまった
ポリエステル部分のヘルスガード(害虫・防カビ・防アレルギー対策)は施されていない
ウェザーマスターのオールコットンのインナーテントは、「呼吸するテント」の所以でもありましたし、フラッグシップモデルならではのスペックなんだと理解していました。 今回このスペックダウンに至ってもなお「呼吸するテント」と謳っているのはどうなんでしょう?
私のオールコットンのインナーテントは、夏には全く結露しませんでしたが、今回のインナーテントはポリエステル部分は少なからず結露は避けられないと思います。しかもポリエステル部分は防カビになってません。
当然ながらコールマンのスタッフの方にこの点を聞きました。
Q.なんでオールコットンをやめてしまったんですか?
A.春や秋だと、オールコットンでは通気性がよすぎて寒くなってしまいますのでポリエステルと組み合わせました。
Q.ポリエステルは結露しないんですか?
A.フライシートをしっかりと閉めていれば大丈夫です。
Q.それってテストしたんですか?
A.えぇ、一応。。
Q.ここで値段を下げた?
A.うぅぅん。。
いやぁ、はっきりと回答できない点がすでに苦しいですね。 同じようなやり取りを私は何度も聞きましたよ。
ウェザーマスターのインナーテントがオールコットンだった前モデルのスペックは、スノーピークの今年のモデルにも影響を与えたんじゃないかと思うほど、日本の蒸し暑い夏にはもってこいのスペックです。
スノーピーク(snow peak) ランドブリーズ HD5
ナチュラム価格79800円(税込)
●セット内容:テント本体、本体フレーム長(×2)、本体フレーム短(×2)、前室フレーム、ジュラピンペグ(17cm×25)、自在付ロープ (2.5m×4、2.0m×2、1.5m×2、0.7m×6)、シームグリップ剤、フレームケース、ペグケース、リペアパイプ、収納ケース、取扱説明書
●材質:フライシート/75Dポリエステルリップストップ・PUコーティング耐水圧3000mmミニマム・テフロン撥水加工(初期撥水100点、5回洗濯後90点)・UVカット加工、インナーウォール/CVC(コットン混紡素材)・抗菌防臭加工、ボトム/300Dポリエステルオックス・PUコーティング耐水圧10000mmミニマム、フレーム/超々ジュラルミンA7001(Φ11.0mm・Φ9.0mm)
●収納ケースサイズ:W60×D24×H24cm
●重量:8.6kg(フレーム、ペグ、ロープ含む)
冷静に考えて見れば、夏のキャンプをメインに考えている私からすればなんで?と考えますが、フラッグシップモデルのテントがオールシーズンを通して使えない(秋冬は寒い)というのは、いいスペックとは言えないのかもしれません。
それでも、今回のスペックダウンがどちらかというとコストダウンのためにやったという臭いがするのが非常に残念でなりません。実際かなり価格がさがって、ファミリーテントを狙っている人にもちょっと手を伸ばせば。。という価格になっています。
でも、まだ夏を迎えてませんのでなんともいえません。結露しない、秋冬はたしかに快適などの効果が実はあるのかもしれません。新しいサークルベンチレーションは、以前と同じで左右の通気性が基本なので、横だけコットンである程度は問題なしという解釈かな?
個人的にはちょっと懐疑的ですが。。
オールコットンにこだわる方で240×240のコンパクトモデルをご所望の方は、値段が急激に下がっている前モデルは、今なら超お買い得です。
私のブリーズドーム2の後継であるSTドーム/270はオールポリエステルですので、この大きさが丁度よいという方がいらっしゃったら、私は迷わず前モデルをオススメします。
いま思えば、テントの展示順がブリーズドーム/240→ブリーズドームⅢ→2ルームハウス→STドーム/270になっていたのは、奥にいくほどインナーテントがスペックダウンという並びになっているような・・。無意識のうちにならべちゃったんでしょうか?
オールコットンのインナーテントのスペックを手放してしまったウェザーマスター! これでいいのか?ほんとうに!
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